古代牛乳文化が隆盛した平安時代
日本の牛乳文化の歴史をたどってみると、女性が活躍する時代と牛乳の人気に相関関係があるのではと思わずにいられません。
たとえば、平安時代には『源氏物語』の紫式部や、『枕草子』の清少納言、歌人の和泉式部など数多くの才女が誕生しましたが、その頃の日本は古代牛乳文化が最も栄えた時代でもあるのです。牛乳を煮詰めてつくる「蘇」などが宮中ではもてはやされたのも、飛鳥時代、奈良時代、そして平安時代の頃、朝廷に力があった時代のようです。歌人の小野小町が活躍したのもこの頃。日本史上最も美しいといわれ、エジプトのクレオパトラ、中国の楊貴妃と並び世界三大美女とされた歌人です。ちなみにクレオパトラの美貌の秘訣のひとつはロバやヤギのミルクによるミルク風呂といわれています。牛乳(ミルク)文化が開花した時代の女性には美人が多かったことがわかります。
小野小町にゆかりが深い新潟県湯沢市で開催されている小町まつり。小野小町が詠んだ7首の和歌が奉納されます。平安の趣が感じられる祭りです
現代の女性進出とチーズ人気
現在、日本にはフランスやイタリアなど、ヨーロッパをはじめとした国々からさまざまなチーズが輸入され楽しめるようになりました。チーズだけでなく、バターやヨーグルト、牛乳など、乳製品の消費も増えています。男性でもチーズ好きの方は多いですが、そうはいっても、女性が今のチーズ人気を支えているのは間違いありません。その背景にはおいしさや食の楽しさはもちろん、良質なタンパク質やカルシウムなど栄養面・健康面での魅力も大きいです。時を同じくして今、女性の社会進出は目覚ましいものがあります。チーズが持つ栄養素が女性の才能を刺激し、活躍の場を広げるひとつの要因になっているのかもしれません。
健康志向が後押しするチーズのある食卓
チーズの人気がワインやハーブのブームとも連動しているところにも、健康志向という時代のニーズがよみとれます。ワインには体細胞の酸化、つまり老化を防ぐポリフェノール、ハーブにはビタミンCや薬効成分が含まれています。そして、チーズといえばたんぱく質とカルシウム。日本人は年間一人あたり2kgのチーズを食べるという統計がありますが、それでもまだ慢性的なカルシウム不足民族ともいわれます。カルシウムの豊富なチーズは骨粗しょう症の対策としても理想的。コロナ禍以降はとくに健康志向に拍車がかかっています。健康志向がチーズの人気を後押しする背景のひとつになっているのかもしれません。そして、今回は女性の美と健康という視点でご紹介しましたが、今や美も健康も、女性だけが求めるものではありません。男女問わず、多くの方が美と健康、そして楽しみのためにチーズを手に取ってくださったらうれしいです。


